睡眠時無呼吸症候群の検査を自宅で行った体験談
このページでは寝付きが悪く、不眠気味で悩んでいた筆者が、自宅で睡眠時無呼吸症候群の検査を行った体験談や、検査を行うまでの過程、さらに検査結果についてまとめました。
睡眠時無呼吸症候群の治療が必要な患者は、日本で約30万人いると言われています。さらに潜在的な患者数は、200~300万人にも上るそうです。
寝ている時にいびきをかいていたり、寝汗をかいたり、何度も目が覚めたりする症状は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群が重症の場合、高血圧や脳卒中のリスクも高まるので、十分に注意しなければなりません。
目次
1.睡眠時無呼吸症候群とはどんな状態なのか
そもそも、睡眠時無呼吸症候群とはどんな状態を意味しているのでしょうか。
睡眠時無呼吸症候群は、英語で表現すると「Sleep apnea syndrome」となり、略して「SAS」と呼ばれることもあります。※「apnea」の意味は「無呼吸」です。
簡単に表現すると「睡眠中に呼吸が止まってしまう病気」なのですが、一般的に以下の状態が該当すれば、睡眠時無呼吸症候群に該当します。
〇無呼吸が、睡眠1時間あたり5回以上繰り返している
〇無呼吸が、7時間の睡眠時間において30回以上ある
※医学上では、10秒以上呼吸が停止した状態を「無呼吸」をしています。
私達は、自力で就寝中に無呼吸状態が頻発しているかどうかを知ることができません。誰かに寝ている状態を見てもらうか、検査を受けるしかないのです。
また睡眠時無呼吸症候群は生活習慣病にも密接な関係があり、発症を放置し続けた場合、高血圧や脳卒中、その他の循環器系疾患の発生率が高くなると言われています。
快適な睡眠で毎日を健康に生きていくためにも、睡眠時無呼吸症候群かどうかをきちんと調べ、もし発症している場合は治療を受ける必要があります。
2.私が睡眠時無呼吸症候群の検査を受けることになった理由
私が睡眠時無呼吸症候群の検査を受けることになったきっかけは、不眠です。当時、仕事で夜勤に入ることになった私は、日中帯になかなか寝付くことができず、体調に不安を抱えていました。
何とかしたいと思い、最寄のクリニックで相談してみたところ、医師から以下の軽い睡眠薬(上の写真)を処方してもらいました。
〇ベルソムラ錠20mg
・1日1回寝る前に服用
〇ロゼレム錠8mg
・1日1回夕食後服用
効果効能については、いずれも「睡眠のリズムを調節し、自然な睡眠をもたらす薬」とされています。
処方されてからは、眠れない日や絶対に睡眠を取っておきたい日などに服用し、何とか眠れるようになりました。
その後は1~2ヵ月に1回程度の割合で通院。そして半年以上通院していたのですが、ある日、医師から「睡眠時無呼吸症候群の可能性も考えられる」という話が出てきたのです。
もし本当に睡眠時無呼吸症候群であるならば、まずはそちらの治療をしなければ、不眠は改善されません。ということで私も納得し、睡眠時無呼吸症候群の検査を受けることになりました。
ちなみに検査代込みの受診料(クリニックで支払った金額)は、3,750円でした。
3.自宅で利用できる睡眠時無呼吸症候群の検査キット
睡眠時無呼吸症候群の検査はクリニックで行うのではなく、自宅で寝ている時に実施するものです。
クリニックで看護師さんから検査に関する簡単な説明を受け、数日後に自宅へ検査キットが送られてきました。
中を開けて見ると・・・
検査キットの箱と、返送用の封筒も入っていました。
さらに箱の中には、検査キットや説明書も同封されています。
〇検査キット
〇説明書
着払い用の伝票も入っていますね。説明書はわかりやすく図で解説されているので、とてもわかりやすかったです。
4.睡眠時無呼吸症候群の検査を実際に行った体験談
睡眠時無呼吸症候群の検査キットが届いた日の翌日、夜勤明けの時間帯だったのですが、早速検査を行ってみました。
まずはお風呂に入って、いつも通りの就寝の準備をします。そして検査キットですが、まずは本体(SAS-2100)とカニューレ(チューブのようなもの)を取り付け、以下の手順で進めていきました。
1.装置のリストバンドを手首に巻き付ける。
2.センサーを左手の人差し指に取り付ける。
3.サージカルテープで、センサーがずれないように固定する。
4.カニューレを鼻に装着する。
5.スライドチューブでカニューレの位置を調節する。
検査の準備が整ったら、後は寝るだけです。もともと不眠気味だったので眠れるかどうか心配だったのですが、この日は仕事で疲れていたせいか、ちゃんと眠ることができました。
検査が終了すると装置にデータが記録されているので、後は返送するだけです。着払い用伝票を使って、無料で返送しました。
5.睡眠時無呼吸症候群の検査結果について
検査キットを返送してから約10日後。診察を受けたクリニックから、検査結果が出たという連絡が入りました。電話で結果を聞こうとしたのですが、電話で検査結果を話すことがNGとなっており、医師から伝えるとのことでした。
そして後日、そのクリニックに行って睡眠時無呼吸症候群の検査結果を医師に尋ねたところ、以下の書面を頂きました。
なんと、睡眠1時間あたり平均約8回も呼吸が停止(または低下)していたそうです。
さらに、最も長い時で約23秒間も呼吸が停止していたとのことで・・・。正直、驚きの結果でしたね。
しかしながら、これでも睡眠時無呼吸症候群の「軽症」に該当するそうです。上の写真の図からも読み取れるとおり、重症度は以下のように分類されています。
<睡眠時無呼吸症候群の重症度>
~呼吸停止の回数~
0~5回 ⇒ 正常
5~15回 ⇒ 軽症
15~30回 ⇒ 中等症
30回以上 ⇒ 重症
医師の話では、重症の場合1時間に50回ぐらい呼吸が停止するケースもあるそうです。
私の場合は幸いなことに軽症だったので、医師からは「もし希望するのであれば、装置を付けて就寝するなど、本格的に治療を受けることも可能」だと告げられました。
正直なところちょっと面倒に感じた私は、本格的な治療を断念。このまま不眠の解消に努めると共に、様子を見ることにしたのです。
以上、郡山ナビの編集者である筆者が、睡眠時無呼吸症候群の検査を自宅で行った体験談を書かせて頂きました。
検査を受けようかどうか迷ってる方へ、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。
~よろしければ、こちらの記事もご覧ください。~